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稼ぐ溶接工ランキング 第10位 造船
溶接工の収入をランキングするなんて、この上なく失礼なのですが、第十位を発表いたします。
第10位 「大型造船の溶接工」
一昔前までは稼ぐ溶接の帝王でしたからね、造船。
最近は元気が無くなってきたように噂される造船業ですが、まだまだ稼いでます。
僕が行った調査によると10年以上務めれば年収600万~700万だそうだ。
勿論それを下回る方もいるだろうし上もいるだろうけど、普通にどこの工場でもやれそうな仕事してる溶接屋よりは間違いなく稼いでるんじゃないかな。
造る物は「船」のみ。船の造り方なんて1年も学べば覚えられそうな気がしたら大問題。
当たり前だけど船だけ延々と造るとは言っても溶接作業は色々あるのです。板の曲げ加工や切削加工だって当然あります。考えてみれば超大型製缶みたいなモンだからね。扱う金属こそ偏りはありますが、いろんな溶接技術が全部詰まってると言えます。
メールで過去に質問された内容で、
・造船関連の溶接をしたいのですが船酔いしやすい体質では無理でしょうか?
まあ、気持ちはわかります。でも大半は陸上で造るので大丈夫です。
大型の船はブロック建造法と言って、各パーツを陸上で造って組み合わせていくからね。1から海で造るかっての!
ちょっと笑ったメールで
・造船の仕事に就きたいのですが、やはり昼食は毎日魚なんでしょうか?
魚が苦手なのか知らないけどそこ重要かw
やはりって何だよw 漁師と間違えてるのか凄い世界観ww
詳しく説明しつつ、そんな事ありませんよと答えておきました。
造船所の溶接屋になるには
専門学校、工業高校などで船舶工学や機械工学などを学んでから就職するケースが多いです。
中途採用もあるにはありますが、大手の会社ではよほどの技術か知識がないと厳しいかもしれません。
一人で黙々と進める溶接業務と違い、造船所には大勢の作業者がいます。チームワークを大事にする考え方の人でないと非常に心が疲れるかもしれません。
造船は溶接の検査が厳しい事で有名です。
溶接については、日本海事協会の規則、外国船級協会(英国船級協会ロイドレジスター)規格、NV船級協会規格、ASTM規格およびASME規格など、字を見ただけで厳しさが伝わってきそうな検査基準に定められています。
適当な作業は厳禁なので、真面目で気合の入った人が好ましいです。
造船所で溶接作業をするのに必要な資格
各種資格は就職後に会社側から所得するように言われますので、言われるがままにガンガン所得しましょう。
まずは、ガス溶接技能講習、アーク溶接特別教育を受けます。
溶接技術が上がってきたら、日本溶接協会が定めたJIS、WESの検定試験。
さらには、鋼船構造規程による1級A種、2級A種、1級B種、2級B種又は1級D種溶接技倆試験。
船舶構造規則によるM2種O級A、M2種V級A、M3種O級A、M3種V級A、M2種P級A溶接技倆試験。
ここら辺の資格から完全制覇を狙っていきますか!(無理)
溶接作業はアーク溶接、半自動溶接、TIG溶接、自動溶接と各所に適した溶接方法が行われます。
重要箇所はTIGが多いようですが、最近はほとんどの箇所をMAG溶接(Ar+Co2の半自動溶接)でやっちゃうみたいですね。
ちなみに造船所は労働安全衛生法で定める労働災害防止のための措置を徹底しているので、そちらも学ぶ事、守る事はたくさんあります。
下積み時代は間違いなく苦労しますが、もの凄いスケールなモノ造りが実感できる素晴らしい業種なのは間違いありません。
一つの仕事を終わらせた達成感は他の溶接業務より大きいかもしれませんね。
この調査結果は「溶接の道メールフォーム」よりメールを頂いた方の中から集計した結果です。
この業種の収入を決定付けるものではありません。
あくまでも参考としてお考え下さいますよう、よろしくお願い致します。