WELD CRAFT ガスレンズノズルで通常ではありえない溶接

ラメール株式会社から販売されているTIG溶接用部品のWELD CRAFTシリーズにガスレンズと呼ばれるものがあります。このガスレンズを使用する事でノズル先端からかなり長くタングステンを伸ばして溶接が可能になります。

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現在使用中で汚れている上に画質が荒いので分かりにくいかもしれませんが、ピンクのガスレンズノズル、金色のガスレンズコレットボディ、白いガスレンズインシュレーター、この3点セットで脅威の溶接が可能になります!
ちなみに上は大口径用、下は小口径用です。溶接条件により使い分けたりします。

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TIGのトーチに取り付けるとこうなります。
タングステンを60mmほど出してみました。普通だとここまで長くタングステンを出して溶接すればもう悲惨な事になりますねw シールドガスは溶接部に届かずビードは真っ黒になり、タングステンはボロボロに溶け砕けてしまいます。しかしこのガスレンズならば楽々で綺麗に溶接できてしまうのです。

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電流150Aで加棒溶接した所です。ビードは光っていて、まったく酸化していません。普通のノズルでタングステンを短く出した溶接よりも光っているかもしれません。

このようにガスレンズを使用すれば困難な条件での溶接がとても楽になります。
狭い場所で溶接する時に、ノズルが邪魔をして溶接部が見えないなんて場合でも、タングステンがここまで伸ばせるので視角を遮ること無く溶接できます。
また、ガスレンズはチタンの溶接にも有効です。通常チタンの溶接は酸化を出来るだけ防ぎたいので、溶接作業者、溶接後方をガスでシールドさせる作業者、溶接部の裏側をガスでシールドさせる作業者と3人必要なのですが、ガスレンズの使用で溶接の後方をシールドする必要がなくなります。

WELD CRAFTシリーズにはチタン用のもっとシールド性の高いノズルもありますので是非ご覧になって下さい。その迫力に目が点になりますよw

今回紹介したガスレンズは馴染みの溶材屋さんから中古で購入しました。3点セットで2千円です。
てゆーかそんな値段の事よりも、こんな小さな部品まで中古で売りに出さなくてはいけなくなってしまった経営者さんを思うと・・  
とか、全然考えませんよw 明日は我が身なのかもしれないんですからねー

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