2016国際ウエルディングショーで注目したいのはプラズマ溶接

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この記事は前回記事「2016国際ウエルディングショーに全員集合!」の続きになります。

日鐵住金溶接工業のプラズマ溶接機に注目する

日鐵住金溶接工業と言えば、溶接材料や溶接に関わる機器のトータルコーディネーターとして生産性向上の先端技術を突き進む力強い企業です。今回のウエルディングショーでも数多くの出展をされます。 日鐵住金溶接工業のHP
その中で、僕が是非ともこの目で確かめておきたい技術。それはですね・・
プラズマ溶接です!

プラズマ溶接は、突合せ溶接でステンレスの板厚9㎜を開先を取らずに片面1パスで溶接出来るらしいんですよ!

日鐵住金溶接工業のプラズマ溶接機の国内シェアは60%を超え、トヨタをはじめとする自動車メーカー各社で採用されています。
その企業がどうだとばかりに僕ら溶接工に叩き付けてくる内容は

 icon-cog ダブルのシールドガスで亜鉛の蒸気を飛ばし、亜鉛メッキ鋼板でもタングステンの交換頻度を減らすことができるDSプラズマとタングステンを自動で交換する実演
 icon-cog 簡易型プラズマシーム溶接装置で実際に溶接した円錐体型鏡板の実物の展示
 icon-cog 造船所の板継溶接(6ミリ)での導入を見据えた実際の無機ジンクで溶接したサンプルを展示

これ聞いてピンと来ない方もいるでしょうけど、実演を見れば小顔効果が期待出来ると思いますよw 目の前で見れるのはありがたい事です。
さらに、もう一言付け加えるなら、従来よく使われる溶接法(TIG、半自動、サブマージ)と違って、スパッタは出ないし歪みはほとんど無いらしいです。
マジか、歪がほぼ無い?開先無しでSUS9mmが1パス??
これが本当なら今までの常識は無駄無駄無駄無駄。
どんだけ作業効率が良いんだよって感じなんだけど、

誇大表現してんじゃねえのか?

いや、確かめないと分かりません。
カタログなんかのキレイ事並べられても納得できない事って多々ありますけど、リアルに目の前で見れば納得、そして確信が持てるはず。

日鐵住金溶接工業ブース 2号館(C会場)ブース No.C-31にその答えがあります。

プラズマ溶接とは

そもそもプラズマ溶接とはどんな代物か簡単にご説明します。
TIG溶接と同じくタングステンを電極に使用し、パッと見トーチ形状もティグに似ている感じです。
シールドガスはアルゴンを使用します。スパッタは発生しません。
この辺りまでTIGに近いんですが、決定的に違うのはシールドガス以外にタングステンの周りにプラズマガスを流します。そのプラズマガスを水冷ノズルで冷却する事によってタングステン電極と母材の間にエネルギー密度が高い集中したプラズマアークを発生させる事が出来るのです。
ようは、幅の狭い強いアークが出るのです。この力を利用して開先を必要とせず1パスで完全溶け込みの溶接が可能になります。さらに熱影響がごく狭い範囲で済むので母材の歪が最小限に抑えられるのです。

TIGのようにアークの幅が広く貫通力が少ないと3mm程度の厚みでも母材を開先加工して何層も溶接しないと母材の厚み全てを溶かす事が出来ません。開先加工をして何層も溶接するって事は、時間が掛かるし熱影響の範囲も広い、おまけに応力の集中も激しい。どうしても母材は歪んでしまいます。

プラズマ溶接は低コストで作業効率を高め、作業者の肉体的な負担も軽減でき、さらに高品質な溶接が実現できる溶接法なのです。

円錐体型鏡板をクランプ無しで溶接出来る簡易型プラズマシーム溶接装置がまた凄い予感

日鐵住金溶接工業が業界で初めて簡易型プラズマシーム溶接装置を開発したとの事です。
やけに最近日本鏡板工業の鏡板の溶接の品質が良くなったなぁと感じてたんですけど、調べてみたらプラズマ溶接の装置を導入したようですね。
簡易型プラズマシーム溶接装置についてはこちらの日鐵住金溶接工業のホームページにある機関紙『びいど』の1月号の製品ガイド(P12)に記事が載っているので興味のある人は読んでください。
『びいど』の1月号の製品ガイド(P12)

結論

それでは改めて、「日鐵住金溶接工業ブース 2号館(C会場)ブース No.C-31」に全員集合!で締めさせていただきます。

僕はこの目で確認したいと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


     

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