溶接で「目を焼く」とは?
溶接工が避けて通れない災難、それが「目を焼く」通称、目玉焼きです。
正式には「電撃性眼炎(でんげきせいがんえん)」っていう名前もありますが、現場では泣きながら一言、「焼いた」で済まされます。
溶接のアーク光には、強烈な紫外線が含まれています。
しかも、その紫外線は知らないうちに顔や目に降り注いできます。
溶接面をしっかり被っていても、後ろから回り込んだり、遮光ガラスの隙間から侵入してきたり。
特に高電流の作業だと、もう防ぎきれない。
完全防備でも油断してるとやられます。
目を焼いた時にやること・やらないこと
「目が焼けたかも…」と思ったら、まずは落ち着いて。
下の表にまとめたので、パッと見て確認してください。
やること | やらないこと |
---|---|
暗い部屋で目を休める | 目をこする |
保冷剤などで目の周り(皮膚)を冷やす | 直接目に氷や冷水を当てる |
顔全体の保湿(ワセリンや日焼けジェル) | 市販の刺激強めな目薬をガンガン使う |
不安なら眼科へ行く | 我慢して放置する |
「目を焼いた時」の正しいケア
■ 眼球について
目の中は時間が解決してくれるのが現実。
軽い火傷なので、基本的には1日寝れば回復します。
それでも「目薬を差したい!」って時は、薬局で売ってる「人工涙液タイプ(防腐剤なし)」を選んでください。
普通の目薬は刺激が強いので、逆に悪化することもあります。
■ 顔の皮膚について
アーク光は顔も焼きます。
「片側だけ真っ赤」とか、「面の隙間だけヒリヒリ」なんて日常茶飯事。
そんな時は、普通の日焼けケアでOK。
冷やす、保湿する(ワセリン、アロエジェルなど)
これだけでかなり楽になります。
医者に行くべき症状
目は命。
以下の症状があれば、すぐに眼科へ行ってください。
症状 | 注意点 |
---|---|
2日以上痛みが続く | 普通は1日で回復 |
異物感が取れない | スパッタやノロが入ってるかも |
視界がぼやける | 網膜や角膜に異常の可能性 |
目が開かないほど腫れる | 危険サイン |
目を焼かないための現場テク
「焼かないのが一番だよ!」
――そりゃそうなんだけど、やっちゃうもんはやっちゃう。
でも、少しでもリスクを減らす方法はあります。
面の隙間をスポンジなどで塞ぐ
他の人が近くで溶接してる時も防護メガネを掛ける
センサー強化型の自動遮光面を使う(光量で誤作動しにくい)
休憩中もアーク光を浴びない位置に立つ(これ意外と大事)
溶接工は「目を焼く」話で一晩飲める
はい、ここまでが基本対応。
ここからは相原的に言いたいことだけど、あるあるになっちゃうかな。
だってさ、目を焼いた時の話って、溶接工の共通言語なんですよ!
■ 「夜中の地獄」体験、みんなやってる
夜中、目の奥がゴロゴロして痛くて目が覚める。
初めてだと「これ、ヤバいやつかもしれん…」とか思いながら、暗い部屋で天井見つめて動けなくなる。
冷凍庫に顔突っ込んだり、タオルで目を押さえたり、
「ああ…この世に“目の冷凍保存”があればな…」って本気で考える。
で、深い反省。でも大体はまたやる。
「もう絶対気を付ける」って誓うのに、3ヶ月後にはまた目を焼いてる。
後輩には偉そうに「焼くなよ!」って言うけど、
自分がまた焼いてる。これも全員やってる。
■ 焼いた翌日の“あるある”
顔の片側だけ赤い→「昨日何してたんすか?」と聞かれる
- 行動が全部、「〇〇しながら泣く」になる
「回復法は?」って聞かれて大正解が「2日酔いと同じで時間」
- よりによってあの子にばったり会う
最後に
目を焼いたら、慌てず休むのが良いね。目は「時間が治す」、顔は「日焼けケア」がもう定番なんだ。さらに心配なら眼科。目はホント大事だから、気にしすぎくらいで良いんだからね。日々の意識や工夫で楽しく溶接をしていこう。