AW検定とは?建築鉄骨の“現場力”を証明する溶接資格

溶接の資格っていろいろあるけど、「それで実際、現場で通用すんの?」って話になると、JISだけじゃ足りないってこともあるんだよね。
とくに建築鉄骨の分野では、溶接のやり方も、求められる精度も、まるで別世界。
そんな建築鉄骨に特化して「ちゃんとできる人」を証明するのが、AW検定。これ所得するのには大変なんだけど、半端なく価値のある資格なのだ!

今回はそのAW検定について、ざっくりじゃなくしっかり解説していくよ。
現場で信頼されるためのステップとして、この記事で丸ごと把握してってね。

AW検定ってなんなの?

AW検定をひとことで言うと、

建築鉄骨の溶接に必要な“現場力”を持ってることを証明するための試験制度。

もともと建築鉄骨の溶接って、やたらとディテールが多くて複雑なんだよね。
たとえば柱と梁の接合部とか、現場ごとに溶接の姿勢が変わったり、塑性変形にも耐える必要があったり。
昔はそういう「ちゃんとできるか?」を現場単位で確認してたの。

でもそれって、手間もかかるし、監理もバラバラで大変だった。
そこで登場したのがAW検定協会。

「もう現場ごとの試験じゃなくて、共通ルールでやろうぜ」

って流れで生まれたのがAW検定なんだ。

JISとの違いはここ!

じゃあ「JIS資格があればいいんじゃないの?」って思うよね。
でも、AW検定とJISはまったく立ち位置が違うんだよ。

項目JIS溶接資格AW検定
カバー範囲製造業・建築含むすべて建築鉄骨のみ
内容溶接技能の一般的な評価建築構造に必要な溶接技術の確認
試験主催各地域の試験機関AW検定協会
特徴国内で広く通用する標準技能証明建築現場での信頼を得るための専門資格

実際、現場監督や鉄骨ファブの人たちにとっては、

「あの人、AW持ってるの?なら安心だね(尊敬の眼差し)」

っていう感覚があるんだ。
JIS資格以上の技能+現場対応力=AW検定、って考えるとわかりやすいよ。

資格の種類はこんなにある!

AW検定にはいくつかの区分があって、それぞれ工場溶接・現場溶接・鋼管溶接・ロボット溶接に分かれてる。
ここからは、かんたんにポイントを整理してくよ。

🔩 工場溶接資格(S種・A種)

工場内で行う溶接作業のための資格で、以下の2種類があるよ。

  • S種(完全溶込み溶接)
  • A種(隅肉溶接)
資格名エンドタブ姿勢
鋼製エンドタブF(下向)、H(横)、H(水平方向)、V(立向)※一部△
代替エンドタブ(S種C類)F・Hのみ

※△は、すでに同種資格を持っていれば免除になる場合があるよ。

🏗️ 現場溶接資格(G類・D類)

建築現場での溶接施工に対応した資格。

資格名種別姿勢
II類・III類(鋼製エンドタブ)S種G類F・H・V
IV類・V類(代替エンドタブ)S種D類F・H

現場は姿勢も材質も条件もバラバラだから、この資格があると「やれる人」って見なされやすい。

🧰 鋼管溶接資格

管継手向けの資格で、以下の2パターンに分かれてるよ。

  • 直管継手:V形完全溶込み溶接
  • 分岐継手:完全溶込み+一部隅肉溶接

配管系の施工や、柱脚部の継手でよく求められる内容。

🤖 ロボット溶接オペレータ資格

ロボットによる施工にも資格制度あり。
操作員にも技能認定を求められる時代ってことだね。

資格継手姿勢
RT種(F/H/V)平板F・H・Vそれぞれに別資格
RC種(F)角形鋼管下向のみ
RP種(F)円形鋼管下向のみ

ロボットの操作は「誰でも簡単」って思われがちだけど、設定やセッティングの知識もいるから、こういう資格で技術証明ができるのはありがたいよね。

試験の流れ

AW検定の試験は「書類で合否が出る」なんて甘いもんじゃない。
ガチの実技試験+外観・X線・機械試験あり
しかも、最終的には専門家による「総合判定会議」で決まる。

試験の流れはこんな感じ

  1. 申込・受付
  2. スケジュール確認&打ち合わせ
  3. 試験体の確認
  4. 実技試験(見られながら溶接)
  5. 外観検査(ビード形状など)
  6. X線透過試験、場合によっては機械試験
  7. 判定会議で合否決定!

試験当日は、現場監督っぽい試験官たちにガン見されながらの溶接だから、
「普段通りできるか?」が一番の勝負ポイント

合格するために必要なこと

AW検定で問われるのは、「キレイなビード」とか「姿勢が崩れない」とかだけじゃない。
以下の3つが特に大事だとされてるよ

  • 作業の安定性(再現性があるか)
  • 施工手順の理解(間違った順序でやってないか)
  • 品質管理意識(欠陥出さない配慮)

現場仕事に直結する内容ばかり。
まさに“実戦力が問われる資格”なんだよね。

相原の小さな余談

昔いた現場で、「JIS持ってるからAWなんていらないでしょ?」って言ってた職人さんがいたんだけど、いざ現場でAW資格を要求されたときに、仕事ごと外されちゃったのを見たことある。

本人は腕に自信あったし、実際うまかった。
でも、信頼って「実力」だけじゃなくて「証明できるかどうか」も大事なんだなって、あの時すごく感じた。

逆に、AW資格を取った後は、鉄骨の現場でめちゃくちゃ重宝されてたから、「やっぱ持ってると違うんだなぁ」って思ったよ。

AW検定は建築鉄骨の現場で生きる武器

AW検定は、ただの“資格のひとつ”じゃない。
建築鉄骨の世界で生きていくなら相当の苦労してでも所得したいレベルの武器だと思う。

「資格なんてどうでもいい」っていう現場もあるけど、
ちゃんと技術で食っていきたい人には、AWを持ってることで得られる信頼感は大きいよ。

これから受けようと思ってる時点でもう気持ちは一流、あとは技術を一流にして挑んでみよう。